私たちが普段無意識に使っている「日本語」は、どんな言語なのでしょうか。
この記事では、日本語という言語の特徴について、簡単に説明します。
世界の中での日本語

ここでは、世界の言語の中から見た「日本語」について紹介します。
言語の数え方は、方言をどこまでカウントするか等によって様々な方法がありますが、世界には約6,900の言語が存在するといわれています。
使用者数が最も多いのは中国語で、スペイン語、英語が続きます。
日本語は1億2500万人以上に使用されており、世界の中で見れば10番目前後と、使用者数の多い言語になっています。
国際交流基金の、2021年度「海外日本語教育機関調査」によると、世界の日本語学習者数は約380万人となっており、
中国、韓国などの東アジア地域が約170万人、インドネシア、ベトナムなどの東南アジア地域が約120万人と最も多くなっています。
また、文化庁の「国内の日本語教育の概要」によると、日本国内の日本語学習者数は、約16万人となっています。
こちらもアジア地域からの学習者が最も多くの割合を占めています。
日本語の特徴

ここでは、日本語の特徴について簡単に見ていきましょう。
日本語の語順
日本語はSOV型と言われ、「私は(S)日本語を(O)勉強します(V)」のように、動詞や形容詞などの述語が一番最後に来ます。
韓国語、モンゴル語、オランダ語などもこの形で文が作られます。
対して、英語やスペイン語、中国語などは、「I(S) study(V) Japanese(O)」のように、主語のあとに動詞や形容詞などが来るSVO型と呼ばれます。
ただ、日本語は比較的語順が自由な言語で、「(私は)明日休みます」のように(S)が省略されたり、「カレーが好き、私は」のように語順が入れ替わることも珍しくありません。
日本語の音声
日本語の母音は「ア、イ、ウ、エ、オ」の5種類です。
他の言語と比べてみると、ベトナム語は11個、韓国語は8個、フランス語は6個など、日本語の母音の数はあまり多くありません。
また、他の言語は複母音といって、複数の母音を組み合わせて新たな母音を作る場合もあるのですが、日本語は基本的に「1つの子音+1つの母音」で1つの音が構成されています。
日本語のモーラ(拍)
例えば英語の「drink」は母音が1つしかないため、音節(音のまとまり)が1つ、と考えられますが、
日本語の「ドリンク」は「ド・リ・ン・ク」と4つのモーラ(拍)があると考えられます。
1文字に1つの音、という感じです。
これは非母語話者にはなかなか難しく、外国人がこの「ドリンク」という言葉を聞いて書き起こすと、「ドリク」のように、「ン」が抜けてしまったりすることがよくあります。
長音「ー」、促音「っ」などでも、このようなことは頻繁に起きます。
「実感(じっかん、4拍)」と「時間(じかん、3拍)」
「おばさん(4拍)」と「おばあさん(5拍)」
などの違いは、外国人学習者が苦労するところの1つです。
日本語の文字
日本語では、基本的にひらがな、カタカナ、漢字の3種類の文字が使われます。
アルファベットを使う場合もありますね。
英語はアルファベット26文字ですべてを表しますし、ハングルは24文字。
日本語は、ひらがなだけでも、(「キャキュキョ」などの拗音や「が・ざ・だ」などの濁音、「ぱ」などの半濁音を除いて)46文字あります。
それにカタカナもあり、漢字は小学校で習うものだけでも、1000文字を超えます。
これだけの文字数を使う言語は、世界的にも珍しいといえます。
このあたりが、非漢字圏の学習者にとって、日本語が難しいと言われる理由の1つと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
日本語の特徴が少し分かっていただけたでしょうか。
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